top of page
検索
  • 執筆者の写真トレーナー

平成29年度 教育の情報化推進フォーラムに参加してきました


みなさん、こんにちは!教育ICT推進ナビゲーターの島袋です。


2018/3/9に開催されました一般社団法人 日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)主催の「平成29年度 教育の情報化推進フォーラム」に参加してきました。


2020年に向け新学習指導要領への対応や教育ICT環境整備が至近の課題となってきている中、教員の働き方改革も進めていかなければならない、まさに変革の瞬間にいるのだなと実感した次第です。


今回は基調講演、特別講演、パネルディスカッションの中で重要だと感じた部分をメモしましたのでシェアさせて頂きます。あくまで個人的メモを少しキレイにしただけですので、読みにくい点などあるかもしれませんがご容赦ください。


また、写真でのシェアはできないため、文章多めになりますが、何かしらお役に立てたら幸いです。


基調講演:新学習指導要領の実施に向けて 登壇者:上智大学総合人間科学部教育学科 教授 奈須 正裕氏


従来の学習指導要領 ⇒コンテンツベース。何を知っているかが重要視されてきた。新学習指導要領

⇒資質・能力中心(思考力、意欲、社会スキル)。コンピテンシーベース。どのような問題解決を現に成し遂げるか。問題解決スキルが重要。


以下に、講演の内容をもとに個人的に解釈したまとめを記載します。


これまでは、決められた知識・技能をどれだけ知っているかが重要視されてきてそれが「学力」とみなされてきた。しかしながら、これからの激動の時代で生き抜くためには、思考力・問題解決力・自己学習力・コミュニケーション力社会参画能力といった、今まで学力としてみなされていなかった部分(非認知的能力と言うらしいです)も「学力」へと組み入れていく必要がある。


講演全体を通して話されていたのは、「どのように学ぶか」が大切であるということ。


これまでのように、決まった知識を付けることも必要だが、その知識の「使い方」を子供たちは分からない。 そこで、自分の思考、行動を認知できるメタ認知能力を高めるための学び方が重要であり、現実社会の状況と文脈をセットで知識をアップデートしていくことが大切である。


メタ認知について、奈須先生が分かり易い表現をされていたので紹介します。 はじめは「え~、知らないよそんなこと。」と言っていた子供たちが、探求や協働学習をすることで「あっ!分かった!」に変わる瞬間、これがメタ認知。


例として、次のことを挙げられていました。

・割合について 子供たちは感覚的で不完全ではあるが、降水確率について知っている。降水確率70%っていうけど傘持っていく?と聞くと降りそうだから持っていこうかな、と答える。また50%と聞くと、どっちだか分んない、と答える。 つまりこれは、割合について現実社会を通して何となく知っているということ。 授業では、この感覚的で不完全な知識を、教師と子供のコミュニケーションや子供同士のコミュニケーション、そして子供自身に考えさせることを通して探求させることでメタ認知力を高め、教科の見え方・考え方に沿ったフォーマルな知識へと洗練(アップデート )させていくことが求められている。


・小数について 靴のサイズは子供たちも何となく知っている。自分は24.5だとか。靴屋さんに行って実際に履いてみたら24だときつかったので、店員さんが24.5を持ってきてくれた。それだとちょうどいい感じ。とりあえず25も履いてみたらブカブカだった。なので、僕は間の24.5なんだと。 小数について知らなくても実社会では経験を通して何となく知っている。つまり、割合と同様に、この何となく知っていることを授業を通して教科の見え方・考え方に沿ったフォーマルな知識へと洗練(アップデート )させていくことが求められている。


ポイントは、「小学校はゼロからのスタートではない」ということ。現実社会で既に子供たちが経験していること、何となく知っている知識を、探求・協働学習やメタ認知を通してそれぞれの教科の見え方・考え方に沿った形で授業でアップデートさせればいいということです。


ほか、講演中のスライドから印象に残っている言葉などをまとめておきます。

・深い学びとは浅くない学びのこと。浅い学びの典型例はドリル・丸暗記などの意味が発生しない学び。 ・意味の発生する学びとは、その子が所有する知識・経験と関連づく学び。 ・中身が空っぽで、文脈のない、無色透明な知識は活用できないし、発展もしないし、定着も悪い。 ・一方、仲間と共に意見を出し合い協働して得た知識は中身が詰まっていて、豊かな文脈が伴い、活用が効く。 ・多様な情報が相互にネットワーキングした方が学びやすいし、学びも確かなものになる。 ・分かり易い授業は、時に忘れやすい授業でもある。 ・例えば、60人乗りのバスがあります。140人を運ぶには何台のバスが必要ですか?という問いに「2と1/3台」と答える子供。これまでは、数理的解決上はこれでも正解だった。しかしながら、現実社会と考えると、1/3台はあり得ない訳で、1台プラスで合計3台が現実的な解となる。算数でも理科でも最終的には現実的に活用できる解まで導いてあげることが、活用できる知識となる。 ・実測値と理論値があって、「実測値がこうだけど、本当は理論値のようになるんだよ」ではなくて、「理論値はこうだけど、実際にはこうなったね。なんでズレたのかな?実験中の間違いとかあったのかな?」という問いが必要。 ・学びを俯瞰的に整理・比較・統合する(個人的に「教科の壁を越えた横断的な授業をする」と解釈)ことで、各教科等の「見方・考え方」が身に付き、未知の状況にも自在に活用できるようになる。  例(奈須先生の話ではなく個人の考え):  ①体育×生物で人間の身体について考察。運動をすると脈拍、血圧がどう変化するのか?  ②英語×歴史で海外からの日本を知る。日本のニュースを海外ではどのように報道しているのか?


パネルディスカッション:2020年に向けた教育ICT環境整備の計画策定事例~まねのできる整備計画~


はじめに以下の文部科学省の通知の紹介がありました。重要ですのでリンクを掲載しておきます。 http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1399902.htm


29文科生 第607号 平成29年12月26日 「学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(平成28年度)〔速報値〕及び平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針について(通知)」 別添資料:平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針について


パネルディカッションでは3件の事例報告が行われました。 ここでは、ここだけは抑えておきたい共通事項をピックアップしてまとめています。

・5年程度の計画を立てるころ  教育の情報化ビジョン  機器整備計画  研修計画 → 機器整備前に行った学校あり  導入計画・段階的な導入が大切。Start Small。

・先生のICTへの慣れが大切  発注仕様書で忘れずに研修を入れることが重要

・ICT専門家を入れたチームが必要。素人だけだとオーバースペックになりやすく高くつく。

・予算を取るためには、以下のことが大切。  本当に役立つのかを計画をちゃんと立てること  授業のどこでどう必要になるのかをデモ機等で具体的に示す


Google for EducationのことならEDLにお任せください!


上記しましたように、これからの授業では、探求・協働学習がポイントとなっていますが、Google for Educationは探求・協働学習に適したツールとなっています。 また、今回のレポートでは触れておりませんが、授業だけでなく働き方改革の教員負担軽減という点でも有効なツールになります。


さらに、上記パネルディスカッションにも関連しますが、平成29年8月2日に文部科学省生涯学習政策局情報教育課が公開しております「学校におけるICT環境整備の在り方に関する有識者会議 最終まとめ」http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/shougai/037/toushin/1388879.htm においても、アメリカでの普及例として、Chrome OSやChromebook、G Suite、Classroomが紹介されています。


ぜひ、一度弊社のセミナーでGoogle for Educationを体験してみませんか?

無料のセミナーも準備していますので気軽に体験することもできますよ^^

Google for Education活用集中セミナーはこちら

六本木ヒルズでの無料セミナーはこちら

bottom of page